東京と京都を中心に現代美術の勉強会への参加やアクセスが難しい地域芸術祭などの報告会をしています。
ゲンロン主催のチェルノブイリ原発事故の現場を巡るダークツーリズムに参加したアーティストが「感情・記憶の保存としての美術」、「当事者性の構築と拡大」など、真面目なテーマをお酒を片手に緩く語ります。皆さまお誘い合わせの上、気軽にご参加下さい。
2011.3.11。
そのとき日本にいなかった私は、
遠くの異国で母国が未曾有の災害に襲われる様を眺めていることしかできなかった。
帰国したら何ごともなかったかのようないつもの日常が待っていた。
体験を共有していない「よそ者」は、3.11について何かを思ったり語ったりしてはいけないらしい。そんな空気が流れていた。
日本にいなかった時、私は原爆について被爆国の当事者として発言する権利を得る機会があった。その時は当事者と認められた。
今年の6月、チェルノブイリ原発を訪れ、ゾーン内に宿泊し野犬と狼の鳴き声を聞きながら一夜を過ごした。
人が住めなくなったかつての衛星都市は、ゴーストタウンという言葉が似合わないほど新緑の生命力に溢れていた。
過去の爆発事故の収束作業に当たった主任作業員や軍人本人から聞く話、黙々と廃炉作業に取り組む現役作業員、3.11の当事者として受け入れてくれる現地の人々。とてもおもしろかった。
私はチェルノブイリでも福島でも「よそ者」だけれど、私に関係のない異世界の話ではない。それは現実で私は同じ世界に生きている。何かを思うし、アーティストなので何か言ったりもする。
今回話すのは私の人生を通して見た個人史である。が同時に境界を超えて誰かの記憶と癒着を起こし「当事者の拡張」ができないか。
難しい哲学の話、ややこしい現代美術の話じゃなく、もう少し根源的な(原初的な)人の在り様について簡単に答えの出ない話をする余白の様な時間を、この度設けたい。
- ◯出演者情報
- 話し手:小栢可愛(現代美術作家/1987年生まれ)
関西の美大を卒業後(内一年は英国へ交換留学)、SNOW Contemporaryインターンを経てゲンロンカオス*ラウンジ新芸術校2期上級修了。
今年の6月にゲンロン主催のチェルノブイリツアーに参加。 - 聞き手:岩舘澄江 (会社員/1987年生まれ)
人と地球の健康を目指し大豆肉や豆乳チーズのPRを担当。
小学校時代をケニア・ナイロビで過ごして以来、様々なカルチャーショックを求めて30ヶ国以上旅をする。
今年の6月にゲンロン主催のチェルノブイリツアーに参加。 - ◯場所
- 高円寺Pundit’
- 《アクセス》
東京都杉並区高円寺北3丁目8-12 フデノビル2階
JR中央線高円寺駅北中通り商店街 徒歩2分
※JRでお越しになるお客様は、土日、祝日は「中央線快速」は停車しませんので、ご注意ください。「総武線」をご利用ください。 - ◯開場時間&開演時間
- 開場19:00 / 開演19:30
- ◯前売り料金&当日料金
- 1000円+1ドリンクオーダー(前売り当日同額)
- ※高円寺Pundit’イベントページからのご予約が可能です。
ご予約は以下のURLからページ最下部の予約フォームよりお申込みください。
http://pundit.jp/events/3824/
土曜会 at なかのzero
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